【チラマ2019レポート】チンチラマーケット2019に参加しました!


ジャパンチンチラフェスティバルことチラフェスから約2年が経ち、新たなコンセプトのもと、チンチラマーケット2019が2019年12月22日(日)、東京都大田区にて開催されました。

チラフェスのコンセプトは「チンチラと暮らす方のための飼育啓発」。内容は新種のチンチラ紹介や防災、チャリティーカラーが強かったようですが、今回のチラマのコンセプトは「あなたのおうちで待っている彼らのことを絶対に忘れないために」ということで、チンチラ雑貨の販売イベントという趣旨で行われました。

雑貨販売の他にもチンチラの新種、アンゴラインペリアルチンチラのお披露目や獣医師や理事長の鈴木理恵さんによる講演会、企業、メーカーグッズなど体験してきたことを書いていきます。
※すべてのブースに写真撮影の許可をいただいておりますが、不適切な箇所などありましたらお問い合わせいただけますと幸いです。

 

イベント概要

 

まずはイベント概要から。本イベントは前売り券の段階で完売。当日券の販売はありませんでした。
会場に入る際、整理券番号順に呼び出してからの入場で、比較的にスムーズに入ることができ、すべてのブースや講演をまんべんなく見る、聞く、購入できる非常にバランスの良い素晴らしいイベントでした。

基本情報

■開催日時:2019年12月22日(日)
■場所:大田区産業プラザPiO 小展示ホール
■来場者数:およそ600人(会場規模からの推測。前半300人、後半300人)
■タイムスケジュール:第1部=10:30~14:00、第2部14:30~18:00
詳細は以下の通り。(公式より抜粋)

 

チケット販売状況

■前売り券:1000円
■当日券:1500円

11月3日(日)12時から前売り券の販売開始、12月11日には1部の前売り券が完売開催日前日には2部のチケットも完売し、当日券の販売はありませんでした。今回のチラマはチラフェス会場の4分の1程度の規模であったため、参加できない方も多くいらっしゃったようです。私が12月17日にチケットを購入した時点で整理券番号が250番以降でギリギリでした。

 

入場

 

整理券番号を呼ばれ整列。

ネットチケットをもぎって、リストバンド巻いていただき、入場です。

リストバンドが可愛いかった~。

入場するとすぐにノベルティや出展者ブースの地図をいただきました。

ロゴが入ったボールペンやポストカード、シールなど。豪華です。

そして目の前に広がるブースと人に驚愕。

これだけのチンチラ飼育者様や、興味を持っている方がいるだなんて・・・!ご家族や恋人、友達同士など、年齢関係なく幅広い層に人気があるのだと改めて気付かされました。

会場には「チラスマスツリー」が飾られていて、各自持ち寄った愛チンチラの写真が吊るされていました。

どの子も可愛すぎます。

また、日本チンチラ協会に入会されている方のチンチラちゃんの中から、2020年のカレンダー企画が行われているそうで、その投票も行っていました。

中にはインスタで数万人のフォロワーがいるチンチラちゃんの写真も。誰が選ばれるのかとっても楽しみですね。

 

 

出展者、企業、メーカーブース

 

各出店は以下のマップ通りです。

ロイチンさんをはじめ、チンチラグッズや食品で有名どころのメーカーさんや、雑貨の販売など。雑貨販売は本当に可愛く、チンチラちゃんへの愛情を感じるどれも素晴らしい作品ばかりでした。

ロイヤルチンチラ

とにかく可愛い!ロイチンさんオリジナルグッズや、人気のマーガレットハンモックは限定カラーを。その他にもブランケットやチンチラポンチョなど販売。

特別販売価格の「ギザギザりんご」はなんと100円!

もちろんこちらは購入。他にもbrytinのペレットは日本国内だとロイヤルチンチラさんでしか入手できないものなので、こちらも購入。我が家のチンチラもお気に入りなのでイベントで購入できるのは嬉しいですね。

 

アルコジャパン株式会社

牧草の無農薬栽培を行っているアルコさんのガチャ企画!

1回500円で外れなしのガチャガチャはチモシー1年分(12kg)が当たるなどかなり楽しみな内容のイベントを企画。私も1回チャレンジしてみました。

イタリアンライグラス500g!

これはかなり嬉しい!ほかにもりんごの木やももの木など、500円でも十分と思われる品ばかり。とても楽しかったです。笑

日本ビーエフ株式会社

アニマストラスで有名な会社様。

試供品をいただけるだけでなく、どういった製品であるか説明してくださるのが展示の良いところ。チンチラ用の酵素であるアニマストラスの甘みは天然発酵による酵母の甘みで、添加されたものではないとか。腸の働きも整えるので、「栄養補助の乳酸菌チューブなど必要なくなりますよ~」とのこと。ほうほう、あのピンクのチューブのことですかね。
毎日、もしくは2日に1回与えると毛並みも変わってくるとのこと。試供品で愛チンチラが嫌がらず継続的に口にできそうであれば購入検討したいと思います。

三晃商会

餌もグッズも沢山。スタッフの方も質問の引っ張りだこであったため、カタログだけいただきました。

KAWAI

「むしゃむしゃスイカ」が人気でみなさん購入されている姿を拝見しました。チンチラのおやつに最適商品。

個人的に気になったのはこの「もじゃもじゃ」

かじっても遊べるし、中におやつを入れてチンチラがかき分けて遊びながらおやつにありつけるという製品。
そして、2020年春頃販売予定の「コンフォート60 チンチラスペシャル」が展示されていました。

中では実際にチンチラちゃんが入っていました。従来のコンフォート60よりも小窓を多くしたもの。掃除やチンチラのスキンシップにも活用できます。これは嬉しいですねー。個人的にはコンフォート80のタワーやアーチルーフの販売にも期待しております・・・!

ジェックス(GEX)

我が家のチンチラが一番よく食べるペレットの「チンチラプレミアムフード」の試供品が配られておりました。同じく無農薬の牧草も同会社様より販売されているそう。会場では限定スペシャルセットの販売がされておりました。今回会場に来られなかった方でもインターネットでも購入でるようなので、気になる方は是非。(スペシャルセットはチラマ限定)

ナチュラルペットフーズ(NPF)

人気商品のフレーバーペレットも試供品を全種類配布。少し気になっていた製品なだけに、とても嬉しいです。チンチラちゃんのお気に入りの味を探してみてください。

 

日本チンチラ協会

こちらは告知です。2020年1月19日(日)に新潟でチンチラ飼育セミナー開催予定。こちらはJCA会員と一般では参加費が変わるのと、相談会への参加有無があるようです。

物販外

なんと手相鑑定やネイルなどもありました。

ネイルは非常に可愛いデザイン。施術された方の写真アップが楽しみですね。こちらはどちらも事前予約のみだったそうです。

他にもこのようにサンプルがドーンと置かれていたりしていました。

最後は在庫があったようでスタッフの方に沢山いただけました。

 

購入品、試供品、プレゼントなど

今回は購入というよりも、試供品でチンチラの好みに合わせて本購入しようという感じになりました。チンチラの反応を見て購入することができるので、飼い主としては嬉しいですね。

 

チンチラ生体展示ブース

 

こちらはロイヤルチンチラのアイドルチンチラちゃんたちがいるブース。実際抱っこしたりすることもでき、かなり癒されます。

こんな可愛い寝方ずるいよ~!

身を寄せ合いながらお昼寝するチンチラたち。

見た目がモチモチしていて可愛すぎます。

こちらは新しいチンチラの種類であるアンゴラインペリアルチンチラ。

アンゴラ(長毛種)でありながら、ロックン(巻き毛)の特徴を持つハイブリッドチンチラ。確立されてからの歴史も浅く、カラーはほとんどがブラック。最近になってようやくブラウンが出始めたようです。彼らの成長と発展にはもう10年くらいかかりそうとのこと。すやすや寝ておりますが、この後の講演会でもお披露目された子でした。くるくるで長い毛が非常に可愛いですが、その性質から毛が絡みやすいとのことです。

 

獣医師 角田満先生による講演

 

1部ではチンチラの「歯」について、2部ではチンチラの「消化」について講演が行われました。角田先生は「チンチラ完全飼育」のチンチラに関する健康についてのページを執筆されている方。チンチラの健康についてプロの方からお話を聞くことがなかなか難しいため、非常に貴重な講演となります。

 

チンチラのタンパク質の確保

草食動物であるチンチラですが、牧草の繊維質はうまく分解できません。そこでチンチラの体内では牧草の栄養を糧に「微生物」を体内に増やし、その増えた微生物を分解、吸収することでたんぱく質を補います。しかし、その微生物が増えるのはチンチラの場合「盲腸」であり、栄養吸収をする小腸を通り過ぎた後になります。そのため効率的に微生物を分解、吸収できません。盲腸でも栄養吸収はある程度できますが、それよりも早いスピードで排泄してしまい、吸収が間に合いません。そのためにチンチラは「食糞行動」を行います。

 

図のように排泄した糞には微生物がたっぷりいるので、それを食べることで小腸にたどり着き、消化、吸収します。ちなみにうさぎやモルモットの場合、通常便と食糞の違いは見た目で明確に判断できるのですが、チンチラは見分けができないようです。
チンチラは夜行性のため、夜は積極的にご飯を食べてる時間がほとんどで、食糞はお昼に食べている確率が高いとのこと。

これは後の段落でも記載しますが、これらの働きは正常な腸の動きであることから、いかにチンチラの腸内環境が大切かがわかります。

胃腸のうっ滞

チンチラの胃腸トラブルで一番多いのが「うっ滞」。胃腸の動きが弱くなることの総称で、その原因は様々。「環境ストレス」「栄養問題(繊維質の不足や糖質過多など)」などが挙げられ、その症状は元気がなかったり、下痢、お腹の張りなどがあります。
また、何らかの病気や不調により発症していることがあるので、この症状がチンチラにみられる場合、他の原因、病気の可能性を探ります。しかし、原因がわからないことがほとんどで獣医師も困っているほど。そのため処方として、食欲がなければ流動食、腸内環境を整える処置等を行います。

胃潰瘍

チンチラの胃潰瘍の原因はまだ明確な理由が明らかになっていないそうです。
診断も難しく、死亡してからわかることがほとんど。人間であれば血を吐くなどありますが、チンチラは吐くこともしないので、「食欲がない」ということぐらいでしか判断できないようです。

鼓腸症

胃腸などにガスが溜まり、お腹が膨らみ苦しくなる病気。「うっ滞」などがきっかけでバランスを崩し、正しくガスが体外に出なくなってしまうもの。

このような感じで胃腸内の病気は連鎖を起こします。ここまでくるとチンチラちゃんはかなり苦しいようです。

毛の詰まり

抜けた毛が口の中に入り小腸や大腸で詰まる病気。排便ができないため、お腹が苦しくなります。チンチラの毛の詰まりはレントゲンにも映らないので、場合によっては死に至る場合も。手術する場合も非常にリスクが高いようです。

チンチラの腸内環境

チンチラの腸内環境は「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌(数が増えると悪さをする菌)」のバランスで健康が保たれています。これはヒトと共通しているものでした。

このバランスが崩れると「うっ滞」を起こしたり、体調不良の原因がわからないからと医師に抗生物質を処方してもらうことで、腸内細菌を殺してしまい、逆に悪化させてしまうこともあります。

獣医師から処方される薬がどんなものであるか、また、使用しても効果・変化が現れない場合は治療が原因で体調不良が起こっている可能性があるとのこと。何か変だと思ったら再度医師に診てもらうのが良いと角田先生は仰っていました。

 

おやつについて

「いつもお家でひとりだから」「おやつ楽しみにしているもんなぁ」など、その甘やかしが結果的にお腹のトラブルを招く原因になりかねます。おやつは手っ取り早く満足させてあげられる手段ではありますが、そうではなく信頼関係を築き、時間をかけて「一緒にいることが幸せなんだ」という時間をいっぱい経験させてあげることが、一番の幸せなのではないかと、最後にまとめられて講演は終了しました。

先生の仰ることはごもっともで、一緒にいる時間こそ彼らに「幸せ」だと感じてもらう、今回のイベント開催にあたり、その中心になる想いなのだと感じました。


 

鈴木理恵マネージャーによるチンチラセミナー

 

チンチラを飼育されている方で知らない人はいない、鈴木理恵さんによる講演。
主にこの講演では「毎日自宅でできるチンチラの健康チェック」「チンチラの抱っこの方法」「来場者の日頃の疑問に対する質疑応答」をメインにチンチラのチャッピーと一緒に実演、お話がありました。

健康チェック

毎日自宅でできる簡単な健康チェックとポイントについて。

①目がキラキラしていること
②首が下がっていないか、また、耳が下がっていないか
③いつもと様子がおかしくないか(行動やうんち)

これらに気付くためには飼い主とチンチラの信頼関係が必要とのこと。いざって時に近付いた途端逃げてしまったり、触らせてくれないのはとても大変です。
チンチラと飼い主との間でよく行われがちなミスコミュニケーションとして、チンチラの「視野」が関係しているのだとか。

チンチラの視野について

チンチラはヒトのように、黒目、白目のように切り分けができていないため、上下を見るためには顔を上げ下げするなど、顔を自体を動かさなければいけません。
そのため、こちらはゆっくり近寄りますが、チンチラの視野に顔や姿が入らないと「急に現れた!!怖い!」と感じるようです。
そのため、チンチラの視野に合わせたコミュニケーションがチンチラとの距離を縮めるそう。

目線を合わせる
→目線が合う生き物=仲間と思う傾向にあるため。「自分は敵でない、見方だよ」という意味を込め、チンチラの目線に合わせる。

ケージを開けるときは名前を呼んでから
→視界に入らなくても名前を呼ばれるだけで「何かが起きるぞ」と、心構えが出来るため。しかし、ケージを開けるときも目線を合わせてあげるのが◎。

ケージの下に台を置くなどしてヒトと目線を合わせる
→床にケージを置くとどうしても視野が低くなるため、台などで少し高さを出すだけで、チンチラの視野にヒトの顔が入る効果が。

チンチラの抱っこのコツ

毎日の健康チェックなど、異変に気付くためにはチンチラが抱っこに慣れている方が断然良いとのこと。

ワイルドチンチラは標高の高いごつごつした岩場に生息しているため、不安定な位置に立つこと自体には慣れっこ。
しかし、人間の腕となると途端にバタバタしだすのは「人の腕が安定していないこと」が原因として挙げられるようです。
岩場は確かに不安定ではありますが、急に動いたりしないため足場の固定がしっかりできるとのこと。対する人の腕はあわあわするチンチラと同じようにあわあわしていると余計にチンチラが不安になるのだとか。ではどのようにするとチンチラが落ち着くのか。

ず「すくい上げる」
→捕食される動物にとって宙に浮く瞬間は捕食されるときだけ。これは彼らにとってかなりの恐怖体験となります。
必ず目線を合わせ、手をそっとチンチラの前に差し伸べます。そこから救いあげるように抱っこしてあげると落ち着いてくれるようです。「捕まえる」「持ち上げる」のではなく「すくい上げる」。これがポイントです。

チンチラの足場となる腕は胸やお腹にくっつけるなどして足場を固定する
足場が不安だとチンチラはずっと不安です。腕が動かないよう、胸やお腹でしっかり腕を固定してます。

チンチラの両手を空いた片方の手で支え、チンチラが動きたい方向へその手を一緒に動かす
→そうすることでチンチラの欲求充足を満たし、居心地良くなって落ち着くようです。

チンチラのチャッピーちゃんと一緒に実演しながら見せていただいたのですが、驚くほど大人しくてさすがプロだと感じました。
「初対面で緊張しておとなしくする子もいますが、どんなチンチラであれ私は抱っこできます。それはチンチラの気持ちを良く理解しているから」と一言。
我が家のチンチラも抱っこ嫌いかと思っていましたが、講演を聞き、まだまだ信頼関係をこれから気付き上げていく段階なのだと知りました。また、獣医師の角田先生の講演の後であったため、何かあったときにチンチラの異変に気付けるのも日ごろのスキンシップだと感じました。

質疑応答

この時間では飼い主さんの疑問に対して、鈴木さんが答える時間。

質問は以下のようなものがありました。

・チンチラの威嚇について
・チンチラの出産、お見合いについて
・15歳を過ぎたチンチラの変化
・チンチラ同士のいがみ合い(1歳未満)
・チンチラ同士のいがみ合い(1~4歳)
・朝のうんちと夜のうんちの違い
・赤ちゃん(ヒト)への興味に関する疑問

(こちらは少し長くなりそうなので詳細については後日更新します)

どれも日ごろ感じている飼い主の疑問や不安の解消になる時間でした。私自身も実際に質問をさせていただき、持っていた疑問や不安が解消されました。本当にありがとうございます。

余談

 

個人的に学生の頃から大ファンのゲーム実況者さんが8月にロイチンさんでチンチラをお迎えしたので、「来場しているかな」と目を配っていましたが、いらっしゃらなかったようです。
意味深(?)に同日、YouTubで愛チンチラの日常動画をアップしていましたが、たまたまだったんですかねぇ。ちょっと期待してました!

 

最後に

改めて素敵なイベントに参加できて本当に良かったなと感じました。
グッズなどを通して認知が広がり、お金が集まり、更なる商品開発や医療の発展が期待される中、私自身も更なるチンチラの文化と飼育の発展に貢献していきます!
本当に楽しかったー!!次回の開催も非常に楽しみです。
みなさまも楽しいチンチライフを♪

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